更年期と冷えの関係
冷えは年齢にかかわらず、多くの女性の悩みの一つです。
でも、若い頃の冷えとは、一味違ってくるのがプレ更年期です。
入浴してもなかなか温まらず、お風呂で温めてもすぐに冷めてしまい、手足が冷たくなって眠れないと人もよくいます。
上半身はのぼせて暑いのに下半身が冷えてしまうというのも、プレ更年期以降の冷えの特徴です。ほてりやのぼせも冷えの一種です。
血行が悪いと、冷えやのぼせが起こります。冷えをおこす血液循環の悪さは、女性ホルモンに大きく関係しています。女性ホルモンの一つ、プロゲステロン(黄体ホルモン)には体温を高める働きがあります。
排卵の後から生理までがプロゲステロンの分泌が多い時期です。この時期は高温期と言って、ひと月のうちで体温が高くなる時です。
プロゲステロンは、卵子と精子を受精させ妊娠を維持するために大切なホルモンで、妊娠中はプロゲステロンが多く分泌されています。妊娠前半、体温が0.3-0.5度高くなるのもそのためです。
ストレスやプレ更年期んどで、卵巣機能が低下して、エストロゲンだけでなく、プロゲステロンの分泌も低下すると体温は下がり、血流の調節をする自律神経も乱れます。すると血液の循環が悪くなり冷えるのです。
自律神経はとても反応が早い神経で体の変化にすぐに反応します。プレ更年期を冷えから自覚することが多いのもそのためです。
まず、冷えで注意したいのは、貧血、心臓病、腎臓病糖尿病、甲状腺機能低下症など、女性に多い隠れた病気があるかもしれないということです。
ですから、病院でのチェックは大切です。
検査の結果、隠れた病気がなければほとんどの冷えの原因は女性ホルモンの分泌バランスが悪く、卵巣機能が低下しているために起こるものです。女性ホルモンの分泌状態は血液検査で調べれば分かります。